アクティブ運用とパッシブ運用
2026/09/26
主にNISAの投資対象先として、オルカンが売れています。投資信託の商品の一つで、その名の通り、日本を含む先進国・新興国の全世界(約50ヵ国・3000銘柄以上)の株式に丸ごと投資できるのが特徴とされており、一本買うだけで、全世界の企業に分散投資ができるため、リスクを抑えながら安定したリターンを狙うことができる、という触れ込みが功を奏しているようです。また、日本人特有の「横並び意識」も影響しているようにも見えます。
オルカンは、改めて申し上げるまでもなく、「MSCIオールカントリー・ワールド指数(MSCI ACWI)という指数に連動するように作られている、「インデックス型投資信託」です。いわゆる「パッシブ運用」の形態をとる投資信託です。パッシブ型投資信託の、投資家サイドから見た最大のメリットは、インデックスとほぼ同じパフォーマンスが期待できることと、運用手数料が安いということになります。一方で「アクティブ運用」を標榜する投資信託は、インデックスと異なるリスクを取ることで、インデックスのパフォーマンスを上回るリターン(投資成果)を期待できますが、(もちろん、必ず投資成果が出る保証はなく、インデックスを下回る投資成果になる可能性もあります。)運用手数料は高めに設定されます。
パッシブ運用とアクティブ運用で、どちらが「手間のかかる」運用商品かというと、元ファンドマネージャーだった私の経験からすると、パッシブ運用は、精緻な運用が必要だが、パフォーマンスを気にする必要がない。一方でアクティブ運用は、運用自体は案外アバウトに行われるが、パフォーマンス次第では、「クビ」になるリスクを常に意識しなければならないという心労が付きまといます。個人的には、精緻な細かい運用を求められるパッシブ運用の方が、高い運用手数料で報われるべきなのでは?との疑問を持っています。
投資対象として、アクティブ運用が良いかパッシブ運用が良いかという問いは、禅問答のようなものです。現在のようにインデックス運用隆盛の状況下では、アクティブ運用の方が付加価値を付けやすいことはあるのでしょう。価格発見機能を担うアクティブ運用者が少ないということは、それだけ付加価値を付け易いということになるからです。逆にアクティブ運用の比率が大きくなってくると、今度は相対的にパッシブ運用の方がパフォーマンスが良くなる傾向があります。アクティブ運用とパッシブ運用は、「アコーディオン理論」のように、時代の流れとともに、栄枯盛衰を繰り返す宿命にあるといえるのでしょう。
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